飯舘村とラオスの国際交流をセブンユニフォームがサポート <レポート1>
小学生の学びをきっかけに、異文化と触れあう交流を続け、時にピンチを助け合ってきた福島県飯舘村とラオス人民民主共和国。そんな両国がこれからも「ともに、育てあう村」として交流が未来へ続いていくことを願った「ラオスいいたてツインビレッジ」のロゴデザインの制作を、セブンユニフォームもお手伝いさせていただきました。
ラオスと飯舘村の親交
ラオスと飯舘村の親交は約10年前に遡ります。2009年にNPO法人アジア教育友好協会(以下、AEFAと呼称)の出前講座で、飯舘村の小学生がラオスという国と教育環境について学びました。そうした小学生たちを中心に飯舘村内で「ラオスに学校を贈ろう」という募金活動を行い、集まった寄付金をラオス ドンニャイ村の中学校建設費用の一部として支援しました。これを機に飯舘村とドンニャイ村の交流が始まりました。
そんな中、2011年に東日本大震災が発生。飯舘村は地震そのものの被害は少なかったものの放射能汚染が著しく、一時全村避難を余儀なくされました。そこで今度はドンニャイ村から飯舘村へ、復興への祈りを込めて寄付金が送られました。
その後も両村の職員や生徒たちが訪問し合うなど国を超えた交流を続け、飯舘村は2020年東京オリンピック・パラリンピックでラオスの「復興ありがとうホストタウン」となりました。飯舘村ではこれまでの交流を拡大し、ラオス選手団を迎え入れ、選手の皆さんが安心して競技に臨めるような取組みを続けています。
ラオスに新設された中学校
セブンユニフォームとラオス・飯舘村の親交
一方で、セブンフォームも数年前からラオスとの親交を図ってきました。飯舘村と同様にAEFAとご縁があり、2016年にラオス・サラワン県タオイ郡ブォンナム中学校建設の支援をさせて頂きました。それからほぼ毎年、セブンユニフォーム社員がブオンナム中学校を訪れ、生徒達に授業をしたり運動会をしたりと交流を重ねてきました。
こうした活動を受け、ラオス×飯舘村×セブンユニフォームという3つのご縁が繋がり、2018年からセブンユニフォームは飯舘村の「ラオスホストタウンプロジェクト」の支援企業の一つとして、飯舘中学校の生徒達と一緒にラオス選手団迎え入れのための準備を行ってきました。
ラオス・ブォンナム中学校で開催した運動会にて、しっぽとりゲームの様子。
未来に続いていく交流を願い、ツインビレッジのシンボルマークが完成
現在、両国の交流はラオスホストタウンプロジェクトに注力されています。ですが、両国の交流はラオスホストタウンプロジェクトがゴールではありません。むしろここからますます活発に、10年後、20年後、その先の未来も継続的な交流を続けていきたい。そのような願いを込めて、この度、交流の基盤となる新たなネーミング「ラオスいいたてツインビレッジ」と、そのシンボルマークが完成しました。
コンセプト「ともに、育てあう村」
株式会社ナリカタデザイン相談室
代表・デザイナー 成田可奈子
ラオスと飯舘村の交流は長く、平成21年度にラオスの子供達に学校を贈るプロジェクトが始まったところから、東日本大震災を経て現在も続いています。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて、飯舘村はラオス選手団のホストタウンになることが決定しました。2020年に向けてラオスと飯舘村の交流をますます活発にするだけでなく、その先の未来も継続的な交流を続けていきたい。そのような願いをこめて、交流の基盤となるネーミングとロゴデザインを考案しました。
物質的に恵まれた日本の子供達には、モノが無くても純粋に学びを楽しむラオスの子供たちのことを知ってもらいたい。ラオスの子供達には、震災を経てあたらしく立ち上がろうとする飯舘村のことを知ってもらいたい。両国の子供達の交流が、お互いをともに育てあう存在になると信じています。そしてこの活動を起点にして、たくさんの人に、ラオスと飯舘村への関心を持ってもらうことを願っています。
ロゴデザインの意図
ラオスの国名の由来になり、現在もラオスを象徴する動物であるゾウを、ロゴマークのモチーフにしました。日本の国旗色である赤のゾウと、ラオスの国旗色である赤と青の2色のゾウが、違いに向き合ってひとつの円を形作ることで両国の交流を表現しています。英語で「ラオスいいたてツインビレッジ」と書かれた文字部分のロゴタイプは、ラオスの言語「ラーオ語」の丸みのある文字のデティールから着想を得て、オリジナルデザインの文字を制作しました。
こちらのシンボルマークはラオス選手団来日時の応援や、今後互いの国の人々が行き交うような国際交流イベント等で使用されます。2020年の1月には、ラオス・ドンニャイ村の生徒が来日した際に行われたTシャツづくりワークショップにも使用され、子供達の言葉を超えた交流がなされました。
フレーム切手やTシャツにも展開
2020年2月、飯舘村とラオスとの交流がさらに深まることを記念してフレーム切手が制作されました。その1枚はラオスいいたてツインビレッジのシンボルマークが切手になっており、他にはラオスや飯舘村の名所などが使用されています。フレーム切手は1シートに84円切手が10枚で1,200円。飯舘村役場で販売されています。
飯舘村:フレーム切手を発売します(1月27日)
さらに、「着るキャンバス」として使えるTシャツにもデザイン展開されました。ロゴをフレームのように配置したTシャツの中央は空白になり、使う人が自由に絵柄を入れることができます。絵を描く、文字を書く、糸で縫う、別の素材を貼る、スタンプを押す、色で染めるなど、Tシャツならではの表現の可能性を秘めています。
ただデザインしたTシャツを贈るだけではなく、ラオスと飯舘村の交流の架け橋となるようにTシャツを使っていただきたい。ラオスと飯舘村の子供たちをはじめ、先生方や村のみなさんも参加できて楽しみながら交流ができる、そんなコンセプトのTシャツです。
「着るキャンバス」へ一緒に描く、2村の生徒達がワークショップを通して言葉を超えた国際交流
飯舘村・ラオス交流サイト飯舘村公式サイト