ほかにはない独自の施設をめざす!! 新ユニフォームはそんな決意の表れです。
2012年に開館した、京都市で初の内陸型水族館。京都ならではのユニークな展示が話題を呼んでいます。「大人気の特別天然記念物オオサンショウウオも、じつは京都の鴨川から一時的に保護したもの。外来種との交雑問題に取り組み、展示を通して啓発を行っているんです。そのほか、京都近郊の里山を館内に再現しており、自然あふれる京都の原風景を感じていただけます。田んぼのある水族館って、ちょっと珍しいでしょう?」(館長/下村さん)
もちろん海水魚や海棲動物も数多く飼育されていますが、たとえばイルカのパフォーマンスなども単に見るのではなく、お客様も笛でイルカと会話できるなど、“コミュニケーション型の展示”を追求しています。
「京都は観光地ですが、水族館の最大のお客様はやはり地域の人々。地元の皆様にくり返し来てもらうには、常に新鮮な展示や企画が必要だと思います」(オリックス水族館株式会社/田畑さん)
今春、スタッフのユニフォームを一新したのも、そうした動きの1つ。“水を連想させる青”といった、“いかにも水族館”的な制服からイメージを転換し、オリジナリティーを演出するためです。でも、色づかいには水族館独特の注意事項も…
「いきものが怖がる色があるんですよ。たとえば原色の赤や黄色×黒の縞は、動物がおびえる警戒色。また、きらきらのラメなどは、動物に攻撃される危険があります」(下村さん)
今回、新たな制服のメインに選ばれたのは、緑色。
「いきものにも人にも目にやさしい自然色ですし、緑の公園に隣接した当館にはぴったりでした」(下村さん)
活動的で爽やかなラグビー風のシャツ。ラグビーが盛んな京都らしさをさりげなく主張しています。
「水族館らしくない服で、着こなせるか不安でしたが、着てみるととにかく着心地がいいんです。たちまち馴染んでしまいました」(スタッフ/田中さん)
デザインはユニフォームブランド「HAKUÏ(ハクイ)」も手がける、ファッションデザイナー小野塚秋良氏。美しさ以上に働きやすさを重視し、素材を糸から厳選、オリジナルの色に染色しました。さらに着る人の安全を考え、反射板や蓄光板も惜しまず使用。ここまで贅沢でハイレベルな仕事着はめったにないでしょう。
「この制服は、“これまでにない水族館をめざそう”という決意の表れです。来館した子どもたちに “ユニフォームが素敵だから、将来ここで働きたい!!” なんて思ってもらえたら最高ですね」(田畑さん)
「子どもたちに“僕、○○回も来てるよ!”なんて言われると、本当に嬉しい。新しい制服も早くおぼえて、声をかけてほしいです」(スタッフ/内記さん)
古都の人々に親しまれる独創的な水族館。新しいユニフォームは、見る人や着る人にそのオリジナリティーに気づいてもらう、きっかけになるかもしれません。
京都の街にオオサンショウウオ出現!? ユニーク度満点のベンチコートが登場。
2016年12月、京都水族館のスタッフユニフォームに、リバーシブルの秋冬用ベンチコートがお目見え。片面はスポーティーな緑色のウィンドブレーカー風ですが、裏返すと…なんとオオサンショウウオ模様のふわふわコートに変身するのです。
デザインしたのは、パリコレクションなどで長年活躍し、セブンユニフォームの「HAKUÏ」ブランドも手がける、デザイナー小野塚秋良氏。京都水族館のミュージアムショップでオオサンショウウオのぬいぐるみが大人気と聞き、“だったら着ちゃえ(笑)” と同じ素材でつくってしまいました。
フードまで被れば、まさにぬいぐるみと瓜二つです。保温性が抜群で、触り心地も極上なこのコート、屋外での業務やPR活動などの際に着用されるとのこと。底冷えする京都にぴったりな、目にも楽しいユニフォームです。
HAKUÏ公式サイト
Coordinate
- ユニフォーム一式:オーダーメイド
京都水族館 Kyoto Aquarium
- 京都府京都市下京区観喜寺町35−1(梅小路公園内)
- 「京都」駅中央口より西へ徒歩約15分またはJR山陰本線「丹波口」駅より南へ徒歩約15分京都市バス
- 京阪京都交通バス 「七条大宮・京都水族館前」下車
- TEL:075-354-3130
営業案内
- 営業時間:10:00~18:00(通常)
- 季節により時間が変更になる場合があります。
- 入場受付は閉館時間の1時間前まで。
- 定休日:年中無休
- 施設点検、気象状況などで 臨時休業をする場合があります。
料金
- 大人2,050円
- 大学・高校生1,550円
- 中・小学生1,000円
- 幼児(3歳以上)600円