世界が注目!! 日本の名工が仕事へのモチベーションを高める服。
和食や和紙など近年、世界の注目を集めている“メイド・イン・ジャパン”。江戸時代から刃物製造で有名な新潟県三条市にも、世界最高峰の優れた製品を作る企業があります。大正15(1926)年の創業以来、園芸・家庭用の金属製品を製造する諏訪田製作所。
「15年ほど前のテレビ取材をきっかけに、製品の一つである爪切りに注文が殺到し始めたんです。すぐに医師や美容師、ネイリストなどプロの人たちが愛用してくれるようになりました」(営業部長/大島さん)
Coordinate
- コート:オーダーメイド
そんなプロフェッショナルが絶賛する切れ味を生むのは、鍛造から組立、研磨まで一貫して行われる、繊細な職人の手仕事。「ウチでは修理もお受けしますが、83歳の私が入社当初に作った型が持ち込まれたりする。70年近く前の爪切り、これは手作業でなけりゃ直せません」(技術アドバイザー/小林さん)
3年前には工場を、全工程ガラス張りの“オープンファクトリー”に改築。今では連日、国内外から多くの見学者が訪れます。
「最初は戸惑っていた職人も、今は交代で説明を買って出てくれています」(大島さん)
「初めのうちは見学の方の視線が気になりましたが、今では“お客様に恥ずかしくない仕事をしよう!”というモチベーションになっています」(研磨担当/桑原さん)
また、工場の改装に合わせて、ユニフォームのリニューアルも行われました。「中に着る服は自由なので、どの年齢の人も自分なりに着こなせるし、普通の作業服やツナギより個性が出せるのも、気に入っているポイントです」(研磨担当/宮川さん)
欧州のマイスター風の黒コートは、見学者にも好評。中には製品だけでなく、制服がほしい!という人も…。急きょ試着して写真撮影するコーナーも用意されたほどです。
「工場の作業はきちんとした恰好でないと、事故に繋がることもある。毎朝この服を着ると同時に、“さあ仕事だぞ!!”と気持ちを引き締めているんですよ」(小林さん)
国内外の展示会では、営業スタッフもスーツでなく、制服姿で接客するようになりました。今やユニフォームは“職人の顔”から“SUWADAの顔”になってきたようです。